フォルテを使って内部の毛量調整と毛先に柔らかい動きを与えるカットテクニックです。長さを変えずにシルエットをコンパクトにまとめ、同時に柔らかい質感を出します。
髪質はやや太くてかたい状態。毛量もやや多く毛先に弱損傷のダメージがあります。トップがつぶれてハチまわりがふくらみ、えり足に重さが残っています。そこで内部の毛量調整をしっかり行って毛先に柔らかい質感を与えます。
内部の毛量調整をする場合は量感をしっかりと確認してたまりやすい部分の髪をカットします。また、スタイルのベースを決めるアウトラインを崩さないようにネープは慎重にカットしてください。フォルテを使う際は、毛量に応じて毛束にあてがう位置を計算することが大切です。
1.三日月セクション。後頭部のやや上にセクションを取る。ここが毛量のたまりやすい部分。
2.1×2cmの幅でパネルを取りフォルテの上にあてがう。毛量が多いので根元1/3からカット。
3.親指で毛束をあてがい毛先方向にスライドさせてカットする。
4.三日月セクションの中央部分は量感が多いので多めにカットする。
5.三日月セクションの下段をカットしたところ。上段も同様にカットする。
6.アンダーセクションのカット。ネープはアウトラインが崩れないように毛先を持ち上げて表面をカットする。
7.アンダーセクションの切り終わり。量感をチェックしてしっかりと毛量調整を行う。
8.サイドはハチ付近に楕円セクションを取る。
9.毛束を取ってリズミカルにカットする。この部分をカットすることでややひし形フォルムにする。
10.楕円セクションの切り終わり。
11.サイド上段のカット。毛束の内側をカットして表面の髪1/2にインナーレイヤーを入れる。
12.逆サイドも同様にカットする。
13.前髪のカット。三角ベースを取って流したい方向に向かってカット。弧を描くように眉のラインからカットする。
14.前髪の上は後方に引いてカット。2パネルくらいをカットして多めに入れないようにする。
15.メンテナンスカットで表面を整えてカット終了。
内部の毛量調整でふんわりした丸みを出し、毛先に柔らかいニュアンスを与えたナチュラルテイストのショートスタイルです。フォルテを使って内部は大胆に量感を削り、毛先は繊細にカットをしてソフトな動きを出しました。手グシで簡単に束感や毛流れが再現できます。
スタイルの詳細|エアリータッチでふんわりした繊細な毛先の柔らかさが魅力